3回目!今日で終わり!
前回はトリビュートっていい参考書になりうると気づいた話、脱線して今の音楽の聴き方への危機感、それから便利すぎて音楽頑張って探さなくていい時代だからこそ、(きっかけはトリビュートでもそうじゃなくてもいいけど)もういっちょちゃんと音楽きいてみよー!という話でした。
で、「じゃあトリビュートをどんな視点で受け取れば楽しめる?真価を発揮させられる?」という、本題なはずなのにやっとこだし、ここまで伸ばして超当たり前しか言わないんかーい!っていう毎回のアレでソレなんですけど。っていう話に行きますね。
トリビュートに出会うのって主に4パターンあると思うの。
①自分が好きなアーティスト への トリビュートアルバム
②自分が好きなアーティスト が参加している トリビュートアルバム
③どっちも好き
④どっちもあんまり知らない
まぁ④のトリビュートアルバムに手を伸ばすことってめっっったにないと思うので今回は置いておく。で、③は楽しいでしかないのは想像していただけると思う。
だからちょっと聴くのに気合がいるのは①か②のどちらかということになるね。
①自分が好きなアーティストへのトリビュートアルバム
これ、②より抵抗ある人多いんじゃないかな。だってあなたもめちゃくちゃファンだから。元の曲のことをとっても好きだから、きっとソウジャナイ!!キー!!ってなりやすいはずなの(少なくともわたしはそういう気持ちになることがある)。だからこそ、より積極的な気持ちで聴きにいくことで楽しめるようになる!と思ってる
ポイント
・自分と同じファンが作った渾身のラブレターだと思って聴く
この人は(わたしも愛している)〇〇のどこが好きなんだろう?という視点で聴いてみる。あーここ!さすが、わかってるう!!というところがきっと見つかるはず、そしたらニンマリできるはず。
・勉強材料にする
逆に、エッ??これはどうなの?って思ったアレンジがあった場合、もちろんトリビューターによるオリジナルな場合もあるけど、たまにあるのがなんらかのライブのパフォーマンスが元になっているケース。トリビュートってみんな思いがあってやるのでその辺はリリース時に語られたりすることも。雑誌・ネット記事など文字の情報に当たると見つかることがあります。
誰かが衝撃を受けたパフォーマンスってそれだけ力があるので、探してみてみるのもまたよいものです。いいパフォーマンスに新しく出会い直してより好きになっちゃって螺旋状にズブズブいって…というのがわたしよくあります笑
・新しい出会い
自分の好きなアーティストの影響下にある(=その遺伝子を継いだ)アーティストを知るきっかけになる…まぁこれはいうまでもないですね
②自分が好きなアーティスト が参加している トリビュートを聴く時
こっちの方がハードル低い気がする。というのも、そのアーティストの表現が好きなのだったら少なくともそのアーティストが手がけた一曲はポジティブな気持ちで手を伸ばしてみることができるはずだから
ポイント
・好きなアーティストも1ファンという立場で純粋な好きで燃えてるのを存分に楽しむ
あなたの好きなアーティストが誰かに憧れていたのを想像すること自体ワクワクしない?好きな人が楽しそうなのは楽しい!!
・好きなアーティストのルーツを知る
ひいてはそのアーティストの表現の前提、根源にあるものを知ることで、好きなアーティストのオリジナル作品への理解も深まる。
・ひとしきり楽しんだら原曲にあたる
それでカッケー!ってなれたらばんざいだけど、もしかすると全然好きじゃないかもしれない。そういうこともある。けど今はピンと来なくても時が満ちてあの時のアレ!となったりすることもある。あるある。未来の自分へ伏線を張る、プレゼントを贈るつもりで、これを知らないのはモグリだぜというちょっとかっこつけた気持ちでいいからとりあえず聴いてみる。なんか違う!のであれば、あなたが好きなアーティストにはあってそのアーティストにはない何か、あるいはあなたにとってはなくていい何かがあるんじゃないかな?好きなものがなんで好きなのかって説明しにくいけどその違いに気がつくと、わたしはこの人のここが好きなんだ!!となったりする(=言語化できるようになる)それもまた楽しい。
・新しい出会い
好きなアーティストと同じルーツを持つあたらしいアーティストと出会うきっかけになる。
トリビュートってだいたいとんでもない組み合わせではなくて、なんとなくジャンルの近い人たちでまとまったり、同じくらいの年代の人でまとまったりすることが多い。ニアミスだなぁと思ってるアーティストが一緒に参加していたら聴いてみるチャンス!
で、まれにあるのは③どっちも好き
これは言うまでもなくしあわせです。①と②がなんの努力もしなくても同時進行するはず。
これ音源にはなっていないからここで例としてあげるのがいいのかわからないのかアレなんですけど…
cali≠gariによる、soft balletの「ENGAGE UNIVERSE」のトリビュート映像があるのだけどこれがまぁ〜いいパフォーマンスで。soft balletへのリスペクトがものすごく感じられるカバーなのです。でわたしはソフバの方を先に好きになったのだけど、こんな愛あるトリビュートしちゃうcali≠gariってどんな人たちなんだろ…って聴いているうちに、だんだんこっちもいいじゃないの…!!となって、相乗効果でどっちもより好きになるという幸せループが起こった。①と②を行き来して③に辿り着いた例ですね。
というわけで3回に分けて、大きく脱線しつつトリビュートアルバムについてつらつら綴ってまいりました。
DEAD ENDのトリビュートに会って以降、こんな視点を得て、今まで聞いたはいいけど1回で隅に置いておかれていたトリビュートアルバムたち、BUCK-TICKの「Parade I〜Ⅲ」や日本のアーティストによる「Tribute to David Bowie」などわたしにとっては①にあたるものを聞きなおしました。そしたら楽しかったのです。1回目よりずっと。
だからかつてのわたしのように、トリビュートかぁ、ふーんって気持ちできいたはいいけどイマイチ…っていう方がいましたら、ぜひまた手を伸ばしてみてくださいませ!!!というきもちで書いてみました。なっがい駄文にお付き合いいただきまして!!ありがとうございました!!!
トリビュート、ぜひ攻めの姿勢で聴いてみてね。
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