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230120トリビュートアルバムを考える1

トリビュートアルバムってききますか?


私は今までそんなにトリビュートをイイと思って聞いたことがなくて、大概一回再生して存在は知っているけど聞かないということになりがちだった。

(トリビュートにまで手が伸びるアーティストのことって大概めちゃくちゃ好きだから、本家が1番じゃんってどうしても思ってしまうのは許してほしい。)


でもこの2年くらい、好きになったアーティストの周りで行われているそれをきっかけにちょっと感じ方が変わりました。




そもそも「トリビュート」ってなんなのかというおさらいからいきましょう。


Tribute=〔感謝や尊敬のしるしの〕贈り物、記念品・〔感謝や尊敬を表す〕言葉、賛辞・〔称賛すべきものの〕あかし、証拠


「カバー」との違いはこの辺りの敬意や賛辞のレベルがより強いというニュアンスがある気がする。



わたしがトリビュートへの考えを改めた1番のきっかけはDEAD ENDのトリビュートアルバム『DEAD END Tribute -SONG OF LUNATIC-』の存在を知り、聞き、加えてこのアルバムに参加した清春とHYDEとDEAD ENDのボーカルMORRIEとの対談記事を読んだことだった。


そんなにメジャーではないと思うのでこのアルバムの背景を簡単に説明しておくね。


DEAD ENDは80年代にデビュー、メジャーの活動期間は5年とかだけど、当時力のあったバンド。ラルクのHYDEやtetsu、LUNA SEAのRYUICHI、SUGIZO、清春、yasu…名の知れたアーティストたちが音楽面はもちろん、スタイルの面でも影響を受けたアーティストとして名を挙げている。このアルバムの公式サイトの言葉を借りれば「ミュージシャンズ・ミュージシャン」。今こんなに知られていないのが不思議なくらい(と私は思っている)。


で、このトリビュートアルバムはそんなDEAD ENDの影響下にあるアーティストたちが、集まったメンバーでシャッフルしてその場限りのバンドを組んで制作されたもの。存在を知ったときは参加メンバーの顔ぶれと組み合わせに思わずニンマリした。


単純に自分が好きな人たちがこれまた好きな人のカバーしてるのは楽しい。けど一方で「でもすごいメンバーとはいえ、所詮カバーでしょ…」なんて軽い気持ちも持ちつつ再生して、みごと返り討ちにあったわけです。


なんせ、みんなめちゃくちゃ本気なのだ。

一朝一夕の好きではできない、体に染み込んだ表現からはこの人本当にこの曲が好きなんじゃん…というのがひしひし伝わってくる。

もちろん完コピじゃなくて(特にボーカルは)それぞれの解釈や、自分の表現に落とし込んで…でありながら、元の曲のここが気持ちいいんだよな、ここはこうじゃなくっちゃ!!というポイントが、好きが故にめちゃくちゃ押さえられているから、あくまでもDEAD ENDの曲で、愛。

それぞれの個性はあるけど、カバーにありがちな自己アピールのためのアレンジとかほとんどない。愛。


単なるカバーとは一線を画した、まさしくトリビュート=DEAD ENDへの賛辞であり、ミュージシャンたちの最も自然な形でのリスペクトが、それゆえ強力でポジティブなエネルギーとしてそこにあった。


清春がMORRIEとの対談中でリスナーもDEAD ENDファンという点では同じ立場であり、共感してもらえるか、違うと思われるかというのは怖いと話していた。


”普通のトリビュートアルバムだと、自分らしく歌えれば、あとはどう思われても別に平気なんですけど、DEAD ENDの場合そう思われたくないんですよね。今回はやっぱりドンズバに影響された人なので、「これはちょっとダメだな」って言われたくなくて……”(インタビュー抜粋)


彼のこの気持ちはおそらく参加した他のアーティストたちにも共通してあったものだと思う。し、その気持ちはちゃんと作品に滲み出ている。

こんな本気のトリビュートならイイじゃん…!

となったわけです。


(次に続く)

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