2014.06.04
01. DADA DISCO - G J T H B K H T D – [今井寿 / 今井寿]
02. 宇宙サーカス [櫻井敦司 / 星野英彦]
03. masQue [櫻井敦司 / 今井寿]
04. Devil’N Angel [今井寿 / 今井寿]
05. ボードレールで眠れない [今井寿 / 今井寿]
06. メランコリア [櫻井敦司/ 今井寿]
07. PHANTOM VOLTAIRE [櫻井敦司 / 今井寿]
08. SURVIVAL DANCE [櫻井敦司 / 星野英彦]
09. サタン [櫻井敦司 / 星野英彦]
10. NOT FOUND [今井寿 / 今井寿]
11. 世界は闇で満ちている [今井寿 / 今井寿]
12. ONCE UPON A TIME [今井寿 / 今井寿]
13. 無題 [櫻井敦司 / 今井寿]
14. 形而上 流星-metaform- [櫻井敦司 / 今井寿]
シュルレアリスムがテーマに掲げられている今作、宇宙とタイトルについていた前作以上にスペーシーな、 そして今井節が強めの1枚。
なんと言ってもやっぱりM11。今井さんって、人間は幸せな方に向かう生き物だしそれが自然でしょというスタンスなの。これがわたしには結構な衝撃で。今はそうだなって思うけれど、理 由は自分でも謎だけど後ろ向きが基本で生きてきてしまったから、辛いことも怖いこともたくさんある、なにがあるかわからない世の中だけれど、君は思う場所に行けるはずだよという、わたしがつい忘れちゃうことを 今井さんの曲はリマインドしてくれる。このピアノが森岡賢(SOFT BALLET)によるものとずっと後になってから知ってわー、 そうか、そうなのかと、この曲が闇を歌いながらも光で満ちている、そのひとつの理由を知った気がしました。
でもあっちゃんもまたひとつ先の境地に。M13は原曲もさることながらライブがとんでもない。この人が凄まじいとしか言いようがない空気を放つ曲は他にも「胎内回帰」とか何曲かあるのだけど、そのヒリヒリとはまた別のヒリヒリ。いつも美輪さん入ってるなあっていう”パパ、ママ...”というセリフから始まるんだけど、 狂ってしまうんじゃないか、”そちら側”へ行ってしまうのではないかって怖さすら感じる。胎内回帰は誰かの物語に魂を吹き込んでいる感覚なんだけど、この曲は櫻井敦司の実体験がかなりの濃度で詰まっているのだと思う。M14もそうだし、これまでも自分を削る表現をしてきているひとだけれど、さらに傷痕を切り裂いて深いところにある血肉を抉り出すような生々しさ。こんな事を歌ってしまっていいんだろうか、誰かを傷つけな いだろうかと毎朝考えたそうだけど、ともすればそうなりかねないくらいの、それがあってのこの凄みなんだろうな。決して明るくはないけれど頻繁にききたくなる、BUCK-TICKのひとつの真髄だと思っています。
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