櫻井敦司
櫻井敦司のソロプロジェクト愛の惑星、THE MORTEL、もちろんあっちゃんの世界観ではあるものの、ありうる最高の櫻井敦司はやはりBUCK-TICKの櫻井敦司なのだと思わされる。佐藤タイジとの「胎児」の”人を傷つけ生きてくんだ"や胎内と宇宙が繋がっている感じ、あっちゃんでしかないし"お体だけは気をつけて"のところなんてこの文脈にこの言葉を持ってこられるのはこの人だけだ!と思うし、他もハッとすることはあってこれはこれで好きなんだけども、それでもやっぱり。
きけばきくほど、この人にBUCK-TICKがあること、櫻井敦司と今井寿が同級生であったことの奇跡に、一緒に音楽をやろうとなった奇跡に、神様ありがとう…という気持ちになります…ほんとありがとう…!!わたしはBUCK-TICKにおいても今井さんワールド炸裂な方が好きな曲は多くて、櫻井さんの沈んでいてどこか投げやりな、けれどとてつもない優しさも歌謡曲的などろりとした方へ思いっきり振り切れている「舞夢マイム」とか「Cubalibre」 とかもめっちゃ好きだし、あれ?うん、すきですわね、好きなんだけど多分もしもそれだけだったらここまで夢中になってないの。おもいきり今井寿節な楽曲は最初ん…?ってなって、ん…!!ってなるんですよ(語彙力)。というかBUCK-TICKにおいてのあっちゃんぽい曲ってそもそも今井さん要素強いのでは…?わたしの思う櫻井ワールドってそもそも今井寿プロデュースでは??…ちょっとこの辺にしておきます笑 とにかく櫻井敦司が歌うこと、BUCK-TICKで演ることを前提に作られた今井寿の曲を歌うあっちゃんが何より好きなんだと思う。どうしようもなく櫻井敦司以外に歌えない歌だから。
favorite
「真夏の夜の森」 「小さな森の人」1998
…という具合に、櫻井敦司はBUCK-TICK至上主義のわたしではありますが、これは!となったのがこちら、土屋昌巳のアルバム『森の人』に収録されている2曲。どちらもあっちゃんが作詞とボーカルを取っている。
「真夏の夜の森」は土屋さんとあっちゃん、そっくりな2人の声が重なり合って、生の力がひしめく騒がしい季節の森に棲む妖しい闇に誘われます。
一方「小さな森の人」の舞台は静まり返った夜闇の湖畔。獣のわたしが妖精の想い人とひととき交わる刹那を描く。悲しくて寂しくて儚く美しい。どちらも『十三階は月光』にも通ずる、櫻井敦司ど真ん中の世界観。この2人は声に限らずきっと似ている。
1998年に発売されたこのアルバム、現在廃盤になってしまっていて、かつ中古もあまり出回らずいまだ入手ができていません。
どうにかこうにか、データでいいから音源再発売していただけないでしょうか…!!!とずっと思っている。美しい曲なので何卒。
「転生 」
”誰かの亡骸踏みしめて 生きよう” ”僕らの亡骸 彼岸花咲かそう”
これらの言葉はもちろんのこと、櫻井敦司ソロの中でもなんというか、安心感というか馴染んだ音というか…おや、これ誰だ??と思って調べたら作曲者にBUCK-TICKのアレンジャーとしてもお馴染みのCube Juiceさんの名前を見つけて納得でした。タイトルとも”満点の星空 カミソリの風 頬に心地よく”という詞ともぴったりな、ひんやりとエッジのきいた無重力サウンド。