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HYDE

 目にするたび、本当に美しい生き物だなあと思う。「evergreen」とか「SHALLOW SLEEP」の真っ白なMVとかほんとに同じ人間なの?って思っちゃうし、ドレッドヘアでこんなに麗しい人も他にいないよねえ。けど姫などと言われつつ、この人めちゃくちゃ男っぽさが強いと言うか、実際にあってしまったら怖いくらいに男の人なのではないかというのが近年思っていることでございます。 

 HYDEが好きって言っても色々らしいということを最近知ったのだけど、わたしはラルクもソロもVAMPSもそれぞれ好き。個人的には若いころや一時期のロックロック!みたいな歌い方以上にラルクのデビュー20周年あたり…だから40代半ばぐらい?からの色気の塊みたいな声がすごく好きです。髪の毛とかお化粧とかビジュアル的にもその辺りがとっても好きな時期。ライブ映像見ていると、あざとくてあざとくて震えます。

 

 テレビやライブのMCでは天然ぶちかますのに、歌い出すと鋭い眼光で言葉を吐き出す。背中に天使の羽が生え、腕には荊棘が巻きついてるあのタトゥーはまさにHYDEらしいなあって思っていつも見てる。

​ favorite 

『ROENTGEN』2002

 HYDEソロ1枚目のアルバム。もうわたしが語らなくても他の方もHYDE自身も語ってるんだけど、本人が入るべき曲しか入れなかったと言っているとおり、一貫した空気感が漂う作品。

 

 極々僅かにいろを帯びた灰色が混じった風、儚くて冷たくて粒子の細かいざらつき、半透明で古い香り。けど立っているのはどうしようもなく今で。過去になってしまったたくさんの時間、見えないものをもったまま、風を感じているようなこの世界観が好きなんだ~!!切なさ寂しさを持ったまま、けど今を生きる。強くなんかなくて、前向きかと言われるとそうでもないし、確かでもなくて、結構ぼんやりと、けど折れずに。

 

 HYDEの書く歌詞にもメロディにも、綺麗な中に不意に妙なリアルさにでくわす瞬間がある。ただの懐古にとどまらず、過去を大切に抱えたまま、それを美化しすぎずただのナルシズムにも陥らず、絶妙な淵に立ってる一瞬を切り取っているような…。そのバランスも含めたまらなく美しい1枚です。

『NOSTALGIC』2021

 2021年7月の初旬はこれをヘビロテしてました。「the cape of storms」を彷彿とさせる、壮大でドラマティックで寂しくて美しい新曲。2作目のアルバム以降、HYDEソロはロックロック!!ラウドラウドラウド!!!って感じで、うまく受け取れてなかったのだけどこれはうーん!いいね!!!!!ってなりました。

 

 Röntgenのツアーしてるし「Röntgen IIを作る」そうだし、正直なところもう新しいのにはときめけないのかも…?と思っていたのだけれど、覆りました。YouTubeとかやっちゃうの?もうちょっとクールで不思議ちゃんだけどたまに喋ると可愛いはいたんでいてよ…とか色々思いはするのだけど、兎にも角にも曲の雰囲気がこういう方に方向転換してきたこと、素直にうれしいなァ!!12月に発売された「final piece」はまるで賛美歌のような柔らかさで、Ⅱとは言いつつ、似て非なるものになりそうな予感。楽しみです。

「GLAMOROUS SKY」  2020

 映画NANAの主題歌、中島美嘉が歌っているあの曲、作曲はHYDEなのです。いろんな人がカバーしているけれど、HYDEのセルフカバーが一番好き。ちなみにYouTubeにはVAMPSのライブでの「GLAMOROUS SKY」があがっているのだけど、この映像が本当に好き。眼力がすごくていつも釘付けになってしまうし、射抜かれる。もう何度再生したことか。

映画「下弦の月  ラスト・クウォーター」2004

 HYDEがでた映画、2つのうちの1つ。アダムっていうミュージシャンの役で出ているのだけど、やっぱりお芝居は向いていない!!喋らなければ映画の世界観にとっても合っているんだけどね…笑 でも神が全てを与えていないっていうか、二物も三物も与えられている人であっても与えられてないものもあるんだなってむしろ安心する。そしてこの映画をきっかけにHYDEソロを聴くようになりました。今でもたんまーに見たくなる。2年に1回くらい。

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